歯周病の進行と治療法
歯周病は「歯を失うだけ」の病気ではありません

歯周病は、現在日本において歯を失う一番の原因となっている病気で、成人の8割がかかっていると言われています。歯周病はかつてより「歯を失う病気」として恐れられていた歯周病ですが、1990年代の終わり頃から、実は歯周病が全身の病気とも深く関わっていることが明らかになってきました。
なぜ、口の中の病気である歯周病が全身に影響を与えるのか、歯周病と関わりの深い病気にはどのようなものがあるのか、詳しく見てみましょう。
なぜ、口の中の病気である歯周病が全身に影響を与えるのか、歯周病と関わりの深い病気にはどのようなものがあるのか、詳しく見てみましょう。
歯周病が全身へ影響を与えるのはなぜ?

歯周病の原因菌である歯周病菌や歯周病菌の産生物は、歯の周囲の組織を破壊しますが、お口の中だけにとどまらず、様々な経路で全身にも回っていきます。
例えば、血管を通じて全身へ、気管から呼吸器の方に入り肺へ、食道の方から消化器へ、といった具合です。これらの経路から入り込んだ歯周病菌やその産生物が、全身にも様々な形で影響を与えると考えられています。
例えば、血管を通じて全身へ、気管から呼吸器の方に入り肺へ、食道の方から消化器へ、といった具合です。これらの経路から入り込んだ歯周病菌やその産生物が、全身にも様々な形で影響を与えると考えられています。
歯周病が原因で起こりうる病気
歯周病菌やその産生物がお口の中より血管の中に入り込むと、血管の壁に沈着物ができ、それが剥がれて血栓となって心臓の血管を詰まらせてしまうことで狭心症や心筋梗塞が引き起こされると考えられています。
歯周病による早産・低体重児出産のリスクは7倍にも上ると言われており、これは喫煙や飲酒、そして高齢出産によるリスクよりも高い数値です。
妊娠中は、唾液の性質の変化、女性ホルモン増加による歯周病菌の増加、つわりによるお口の環境の悪化などにより、歯周病のリスクが通常よりも高まる時期ですので、より一層のお口のケアが必要とされます。
ですが、最近だんだんと、その逆、つまり歯周病にかかっている人は糖尿病にかかりやすいということも明らかになってきました。実際に歯周病の人に対して歯周病の治療を行うと、糖尿病の状態も改善したという報告が多くあります。

今や、歯周病というのは、お口の問題だけではなく、全身の健康にも関わってくる病気なのだという認識を持つことが大事です。歯周病が進行したら、抜いてインプラントや入れ歯にすればいい、というような問題ではないのです。
歯周病は、かつては「年をとったら皆がかかる病気」というように考えられていましたが、現在は、生活習慣病の一つで、予防ができる病気ということがわかっています。皆さんも、全身の健康を保つ意味でも、歯周病ケアを怠らないようにしていきましょう。