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2016年01月19日 (火)
投稿者: 小林 祐之

歯周病の歯を放置しているとどうなる?

「ちょっと歯茎から血が出ているだけだから」「ちょっと腫れているだけだから」といって、歯茎の不調を放置していませんか。それは歯肉炎や歯周病の可能性があります。多くの人が、虫歯よりも軽く見る傾向があるようです。
歯周病を放置しているとどうなるのか。今回は、その恐ろしさについて紹介します。

歯茎の腫れ……ひどくなるとどうなるのか

歯茎の腫れ……ひどくなるとどうなるのか

軽度の歯茎の腫れは、歯肉炎といいます。歯肉溝にプラーク(歯周病菌やむし歯菌をはじめとする微生物のかたまり)がたまると、歯肉が炎症で腫れて歯肉ポケットになります。少し出血することもあります。
この歯肉ポケットが内部に向かってどんどん深くなり、腫れもひどくなってきます。そうなると、歯周病菌が歯周組織に侵入し、歯槽骨や歯根膜も破壊し始めます。プラークや黒っぽい歯石が歯周ポケットにたまり、歯茎がやせてきます。
炎症がさらにひどくなると、歯槽骨が歯の半分ほどまで破壊され、歯がぐらつき始めます。歯周ポケットが深くなり、歯が伸びたように見えます。
歯のぐらぐらがひどくなり、最終的には歯が抜けてしまいます。

歯周病はこんな病気まで引き起こす!

歯周病は歯の病気だけかと思ったら大間違いです。
不健康な歯茎の歯周ポケットから入り込んだ歯周病菌は、こんな病気まで引き起こすのです

1.脳卒中・心臓病
歯周病菌の作り出す毒素が血管内に入り込み、血管を詰まらせることで、脳卒中や心臓病を引き起こします。

2.呼吸器の疾患
歯周病菌の作り出す毒素が肺にまで達し、呼吸器の疾患を引き起こします。

3.糖尿病を悪化させる
インスリンの働きを阻害し、糖尿病を悪化させます。

4.流産・早産の危険が高まる
妊娠中の女性はつわりの影響で歯をきちんと磨けないことが多く、またホルモンのバランスで唾液の量や質が変わるので、歯周病になりやすくなります。歯周病の妊婦は、通常の妊婦に比べて、早産のリスクが7倍、低体重児を出産するリスクが5倍になると言われています。

歯周病の危険は若者にも迫っている!

歯周病の危険は若者にも迫っている!

歯周病は高齢者がかかる病気ではありません。日本では、15~19歳の若者の約65%が歯周病だといわれています。20歳代で約75%、30歳以降では80%以上にも達します。若い人も、忙しいから、歯が健康だからと過信せず、きちんと歯周病と向き合うことが大切です。
以上、本当に怖い歯周病の危険性についてお伝えしました。日本の30歳以降の80%以上が歯周病となると、これは完全に国民病の一つといえるでしょう。歯茎が腫れているだけだから……と過信せず、毎日のケアを怠らないようにすべきです。

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