歯科コラム

衛生士による歯科コラム

2016年07月1日 (金)

歯の生活習慣病・酸蝕症を予防しよう

1.私たちの周りはおいしいものであふれています

お店に行けばたくさんのお菓子や清涼飲料水が並んでいますし、人気のデザートや新しくオープンするお店、おとりよせの情報もひっきりなしに入ってきます。
それらのおいしい食べ物や飲み物が引き起こす酸蝕症という病気があります。
大人でも子供でも年齢を問わずだれもがなる可能性があります。
近年増加しつつある酸蝕症について知り、しっかり予防しましょう。

2.脱灰とは?

2.脱灰とは?

口の中の正常値は弱アルカリ性(ph6.8)ですが、口の中に食物が入ると急激に酸性になります。
口の中が酸性(ph5.4以下)になると歯のカルシウムやリンなどのミネラル成分が溶け出します。
この現象を脱灰といいます。
脱灰が起こると、溶けた歯を修復する再石灰化という現象が起こります。
これには唾液が深く関係しています。
唾液が酸を洗い流し、中和し、さらに脱灰によって失われたミネラル成分を補充してくれます。
再石灰化には個人差があり、唾液の量が多いほど能力が高いといわれています。
口の中は食事のたびに脱灰と再石灰化を繰り返しているのです。
このバランスが崩れ、脱灰が過剰に起こり歯が溶け続けることで酸蝕がおこります。
虫歯も酸によって歯が溶けることで起こりますが、酸蝕との違いは細菌が関係しているということ。
歯と歯の間や奥歯の溝などにプラークが溜まり、それをエサにミュータンス菌が出す酸により部分的に歯が溶けるのが虫歯です。
ところが飲食物は口の中全体に行き渡るので広範囲に症状がでるのが酸蝕の特徴です。

3.酸蝕によってどんな影響が起こるのでしょうか

前歯が酸によって溶かされると、白く濁ってみえたり、歯が黄ばんでみえたりします。
溶けて薄くなると先端部分が欠けやすくなります。
奥歯は歯が丸みを帯びたり、咬み合わせの部分が凹んだりします。
歯が溶ける脱灰を起こしている時に咬む衝撃で歯がすり減ったり、欠けたり、しみたりします。

4.酸蝕を起こしやすい食べ物や飲み物とは?

酸蝕を起こしやすい食べ物や飲み物

まずは飲み物です。
普段どういうものを口にしていますか?
炭酸飲料やスポーツドリンク、柑橘類のジュースはハイリスクです。
健康のために良かれと飲んでいる野菜ジュースや乳酸菌飲料、クエン酸飲料、お酢系飲料も飲み方や飲むタイミングに注意が必要です。
強い酸を毎日頻繁に摂取する習慣があると、歯が酸に晒される時間が長くなり酸蝕のリスクがたかまります。
お酒も例外ではありません。
チューハイや梅酒、ワインは酸性度が高いです。
日本酒、焼酎はチューハイ等に比べるとましですが、レモンをいれたり梅をいれたりすることで酸はきつくなります。

食べ物では、レモンやオレンジなどの柑橘類、梅干しや酢の物・酢漬けの食品、サラダのドレッシング等は注意が必要です。
酸蝕症を予防するポイントは、歯を長時間酸に晒さないこと。

酸性の飲み物を飲んだ後は、水やお茶などの中性のものを飲むことで酸をうすめることができます。
ストローを使って歯にふれないように飲んだり、食品の形状をカプセルに変更できないか検討してください。

酸で脱灰が起こっている直後はブラッシングは控えましょう。
物理的な力が加わることで進行が加速する場合があります。

歯がしみたり、欠けたりしてすでに症状がでている場合は治療が必要です。

欠けている部分がある場合は、欠損範囲が広がらないように修復を行います。
しみている場合は、食習慣を見直した上で知覚過敏用の歯磨剤の使用やしみ止めの薬剤をぬります。
それに加えて、フッ素やキシリトールを併用することも有効です。

5.フッ素とは?

フッ素は歯質を強化し、酸に溶けにくくします。
フッ素は自然界にある元素のひとつで、野菜や果物、魚介類や海藻に含まれています。
ですが、普段の食事で体に取り入れているフッ素だけでは予防に十分とは言えません。
そのため、歯科医院で行うフッ素紙面塗布や、家庭で使用できるフッ素配合歯磨剤や洗口液で補ってください。
市販品は低濃度のものもありますので、家庭で使用するフッ素は必ず濃度を確認してください。

6.キシリトールとは?

キシリトール

キシリトールは天然素材で果物や野菜の中に含まれています。
ガムなどに含まれているキシリトールは白樺などの木から抽出されています。
キシリトールがなぜ酸蝕症に有効なのかというと、キシリトールな口の中で酸をつくりません。
さらに、虫歯の原因となるミュータンス菌の活動を弱めてくれます。
キシリトール配合の商品はガムやタブレット、グミ等がありますが、一番おすすめなのはガムです。
ガムをかむことによって唾液がたくさん出てきます。
その唾液は口の中の酸を洗い流してくれるだけでなく、歯の再石灰化を促してくれます。
キシリトールも濃度が大切です。
歯科で販売されているものは100%のものがほとんどですが、市販されているものは濃度が低いです。
購入の際は濃度のなるべく高いもの、キシリトール以外の糖類が含まれていないものを選んでください。

7.さいごに

酸蝕症は食習慣だけでなく、病気が関係している場合もあります。
逆流性食道炎や反復性嘔吐は胃酸(ph1.0~2.0)の影響のより、歯の裏側がとかされます。

酸蝕症の原因となる酸性の飲食物はわたしたちのまわりにあふれています。
ペットボトルのジュースを持ち歩いてちょこちょこ飲んだり、アメやガムを一日に数回食べる習慣は知らないうちに歯をとかしています。
ジュースを水やお茶に、アメやガムをキシリトール100%のものに置き換えてみませんか?
食べてはいけないということではなく、大切なのは摂取頻度の軽減です。
正しい知識をもつことで酸蝕症のリスクは減らすことができます。
自分の食習慣を一度見直してみましょう。

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次回開催日は

2017年10月25日(水)

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